矯正歯科で失敗しない10の選び方!子どもの歯列矯正や種類選びも紹介

ワイヤー矯正装置をつけた女性の口元

歯並びの悪さに対する考え方の変化が進み、大人になってから歯列矯正を始めたい方や、子どものうちにと考える親御さんが増えています。

しかし、矯正歯科が多く存在することから、どのような基準で選ぶべきか悩む方も少なくありません。

この記事では、矯正歯科の失敗しない選び方や子どもの歯列矯正について、種類別の選び方を紹介します。

歯列矯正をするために歯科医院を探している方、矯正歯科について理解を深めたい方は、ぜひご覧ください。

矯正歯科について

ワイヤー矯正装置をつけた女性の口元

歯列矯正をはじめるにあたって、検討されるのが一般歯科と矯正歯科どちらがいいのか、両方を標榜している歯科医院がいいのかは悩むポイントです。

まずは、矯正歯科について詳しく紹介します。

矯正歯科とは

矯正歯科では、治療が必要とされる以下のような不正咬合を改善に導きます。

  • 上顎前突(じょうがくぜんとつ)……出っ歯
  • 下顎前突(かがくぜんとつ)……受け口
  • 開咬(かいこう)……奥歯は嚙み合っているが前歯が噛み合っていない
  • 過蓋咬合(かがいこうごう)……噛み合わせが深すぎる
  • 交叉咬合(こうさこうごう)……一部の歯が左右にずれて噛み合っている
  • 空隙歯列(くうげきしれつ)……すきっ歯
  • 叢生(そうせい)……八重歯などの歯並びがガタガタな情勢

これらの歯並びは、歯の位置を整えれば見た目が美しくなるだけではなく、口腔内の機能性を向上できる可能性があります。

さらには、歯列矯正によって噛み合わせが整うことで、全身のバランスが良くなり、肩こりや頭痛が緩和されるケースも報告されています。

コンプレックスの解消に加えて全身状態が良くなるメリットが得られるケースも多いです。

歯列矯正に特化した治療を実施するのが矯正歯科で、基本的には歯を削ったり虫歯、歯周病の治療をしたりしない点が特徴です。

一般歯科・審美歯科との違い

一般歯科や審美歯科には以下のような特徴があります。

一般歯科審美歯科
・虫歯、歯周病、親知らずなど一般的な歯科治療を行う
・矯正治療には対応していないケースもある
・歯の見た目を美しくすることに特化している
・セラミック治療で短期的に見た目をよくする治療

一般歯科は虫歯や歯周病の治療を行いますが、矯正治療を行っていない場合もあります。また、審美歯科は見た目に特化した治療で根本的な改善は難しいケースが多いです。

矯正歯科には、矯正専門のクリニックの他に一般歯科で行われる矯正治療がありますが、審美歯科での治療は歯列矯正ではありません。

認定医について

認定医とは、日本矯正歯科学会に在籍している認定医、指導医、臨床指導医などを指します。

日本矯正歯科学会とは、歯科矯正額の学術団体のことで、歯列矯正において適切な知識や経験をもつ医師を認定する機関です。

認定医の条件は厳しく、5年以上会員であることや、5年以上の研究を修了することなど、さまざまな技術が必要となります。

そのため、認定医が在籍するクリニックを選ぶとよいとされますが、本当に必要なのは認定医であることよりも歯科医師の症例数やコミュニケーションの取りやすさなどです。

認定医であることは矯正歯科を選ぶ指標の1つにはなりますが、他のポイントも見たうえで総合的な判断をおすすめします。

矯正歯科の選び方

歯科医院で矯正治療のカウンセリングを受けている女性

矯正歯科を選ぶ際は、1つの条件だけではなくさまざまな角度から判断して決定するようにしましょう。

ここからは、矯正歯科の選び方について紹介します。

コミュニケーションがとりやすい歯科医師がいる

矯正歯科ではまずカウンセリングを行いますが、その際コミュニケーションのとりやすさを確認しましょう。

技術や経験があっても、コミュニケーションがとれない歯科医師とは治療を続けるのが難しいです。

例えば、患者さんの希望を聞かずに治療が進められたり、不安なことを聞きにくかったりすると、歯並びが綺麗になる前に諦めてしまうこともあります。

不安なことをしっかりと聞き取ってくれて、矯正治療について患者さん目線で話をしてくれるような歯科医師が在籍している矯正歯科を選びましょう。

治療法がいくつか提示される

歯列矯正には、いくつかの治療方法があります。ワイヤー矯正、マウスピース矯正、両者を組み合わせるプランなどさまざまです。

患者さんの希望通りにいかないケースもありますが、症例に合わせていくつかの治療法を提示してくれる矯正歯科を選ぶとよいでしょう。

そういった矯正歯科は、さまざまな症例に対応できるスキルがあるため、自分に合った治療を進められます。

矯正歯科の設備を確認する

歯列矯正を進めるにあたって、CTやレントゲンなどの設備がしっかり揃っているかは重要です。

歯列矯正では、歯列だけではなく頭部のデータを使用して専門性の高い正確な診断を行う必要があります。

さらには、骨格のズレや顎の大きさ、歯の角度、口元全体のバランスなど、肉眼で見てもわからない部分を分析、診断することも大事なステップです。

ホームページを見ることに加え、実際に足を運んだときにどのような検査が行われるか確認し、技術に問題がないかチェックしましょう。

治療計画がわかりやすい

歯列矯正は、長期的な治療が必要です。

年単位で治療を進めていくため、検査が終わった段階でどのように治療が進められるか確認できると、今後のスケジュールが立てやすいでしょう。

具体的に、矯正器具を何年装着して、その後リテーナー(後戻り防止の器具)を何年つけるかしっかりと把握する必要があります。

進級や進学、就職などに影響が及ぶ可能性があるため、わかりやすい治療計画を共有してくれる矯正歯科を選ぶことをおすすめします。

費用内訳が明確

審美目的の歯列矯正は保険適用外となるため、矯正歯科によって費用設定が異なります。さらに、高額な治療費がかかるため、治療開始前に総額を把握する必要があります。

矯正器具本体の費用の他に、以下の金額を把握しておきましょう。

  • 初期診断や検査費用
  • リテーナー装置の費用
  • 調整料

特に、治療中は1ヶ月に1回程度通院する必要があるため、その際の調整料がいくらになるのかは知っておきたいポイントです。

デンタルローンやカード支払に対応している場合が多いため、予算と支払方法に無理がない範囲か見極めましょう。

メリットとデメリット両方の説明がある

矯正治療そのもののメリットやデメリットだけではなく、装置ごとの違いや滑舌への影響など、あらゆる面からしっかりと説明してくれる矯正歯科を選びましょう。

治療にはメリットだけではなくデメリットがつきものです。

患者さん自身が納得して治療を始められるよう、両者を把握したうえで選ぶ必要があります。

カウンセリングでメリットとデメリットを分かりやすく説明してくれる矯正歯科を選び、後悔することのないようにしましょう。

アフターケアやトラブル対応が整っている

歯列矯正中は装置の不具合が生じたり、調整後に痛みが出たりするトラブルが発生することがあります。

それらのトラブルは、日常生活において食事や発音に悪影響を与える可能性があり、すぐに対応できる体制が整っていないと不便を感じます。

担当医が常駐していることはもちろんですが、歯科医師が不在の場合はどのように対応してくれるかなど、事前に確認しておきましょう。

通いやすい立地

歯列矯正は、通院期間が長いうえに頻度が多い点が特徴です。そのため、自宅、職場、学校などから近い矯正歯科を選ぶことをおすすめします。

また、予約が取りやすいこと、診療時間が適切であることも重要です。

通いやすい立地であっても予約がとれない状況では、治療に影響が出てしまいます。

ご自身のライフスタイルに合わせて、通いやすいと思える矯正歯科を探しましょう。

一般歯科との連携がとれている

歯列矯正中は、虫歯や歯周病などの口腔内トラブルが発生した場合に治療を中断しなければなりません。

その際、矯正歯科が一般歯科と連携していないと、無駄に治療が長引く可能性も考えられます。

一般歯科内で矯正治療を行っていれば問題ありませんが、矯正専門の歯科医院を選ぶ場合は、虫歯や歯周病が途中で発見された場合どうなるかを確認しておきましょう。

院内の雰囲気や清潔感

院内全体の雰囲気や、清潔が保たれているかも大事なポイントです。

歯科医院では、細菌が発生しないよう減菌処理された器具を使用することがほとんどで、多くは清潔に保たれています。

しかし、なかには衛生環境が不安な歯科医院も存在するため、ホームページで確認したうえで来院した際の院内もよく見ておくとよいでしょう。

子どもの矯正歯科の選び方

ワイヤー矯正装置をつけた笑顔の女性の口元

子どもの歯列矯正では、ここまで紹介したポイントの他にも気をつけたいことがあります。

ここからは、子どもの矯正歯科の選び方を紹介します。

小児矯正の症例数が豊富

小児矯正は、大人の矯正や一般歯科と異なり成長期に合わせた専門的な知識と技術が必要です。

そのため、すべての矯正歯科医が小児矯正に対応できるわけではありません。

実際に小児矯正の症例がどの程度あるか、子どもの成長に合わせて適切な治療を提供してもらえるのかをしっかりと確認しておきましょう。

小児矯正の症例が豊富であれば、子どもの矯正治療に特化した知識や技術の蓄積が期待できます。

子どもが通いやすい環境

矯正治療は長く行うため、子どもが通いやすい環境であることも重要です。

1人で行ける距離にあるか、送迎が必要なら親御さんのスケジュールは大丈夫か、子どもが楽しく通える工夫がされているかなどがチェックポイントです。

実際に、小学生、中学生くらいの子どもの場合、歯科医院の雰囲気が苦手で通い渋りをする可能性もあります。

歯並びや噛み合わせを改善するまでの時間がかかってしまう可能性もあるため、親子でよく話をすることに加え、矯正歯科の雰囲気や立地なども確認しておきましょう。

矯正装置の種類ごとの違いと選び方

マウスピース矯正装置をつける女性

矯正装置には、大きくわけてワイヤー矯正とマウスピース矯正があります。

ここからは、それぞれの装置の特徴や選び方を紹介します。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正には、表側矯正と裏側矯正があります。

一般的には、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を接着し、ワイヤーを通して歯を動かす方法です。

金属製、セラミックなど素材はさまざまで、目立たない装置を希望する場合は透明なタイプもあるため相談してみましょう。

ワイヤー矯正のメリットとデメリットは以下のとおりです。

メリットデメリット
・幅広い症例に対応
・歯を動かす力が強く安定している
・自己管理がほぼ不要
・金属の場合見た目が気になる
・食事、歯磨きがしづらい
・口内炎が起こりやすい

選び方のポイントとしては、重度の不正咬合や細かい調整が必要なケースではワイヤー矯正が選ばれます。

また、マウスピース矯正よりも安価で済むことがあるため、費用面を重視する方にとって選択肢の1つとなるでしょう。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明なマウスピース型の装置を一定期間ごとに交換しながら、歯を動かす方法です。

1日20時間以上の装着が必要ですが、食事やお手入れの際に取り外しができるため、口腔内の清潔を保ちやすい点が特徴です。

マウスピース矯正のメリットとデメリットは以下のとおりです。

メリットデメリット
・目立ちにくい
・取り外しできる
・金属アレルギーの心配がない
・口腔内の違和感が少ない
・自己管理が必要
・対応できる症例に限りがある

マウスピース矯正は、軽度~中度の不正咬合の治療に適しています。見た目を気にする方や、人前に立つ機会が多い方に適しています。

また、自己管理ができる自信がある方に向いています。

まとめ

矯正歯科は、1つのポイントだけではなくさまざまな視点から判断し、選ぶ必要があります。

長期間通い続ける必要があるため、通いやすくコミュニケーションがとりやすい歯科医院であることは特に重要です。

お花茶屋ハル歯科・矯正歯科では、矯正歯科専門医が患者様のご希望や症例に合わせて適した治療を提案します。

一般歯科、小児歯科も兼ね備えているため、1つの場所で簡潔できる点もご満足いただけるポイントです。

医療ビル内での病院連携もしっかりと行っているため、歯列矯正をお考えの方はぜひ一度カウンセリングにお越しください。